船場新香(ふなばしんこ)
材料はキャベツ、キュウリ、大葉。歯ごたえを少しでも保つため、輪切りにするキュウリも厚めに切ります。切ったものを塩でもみ、押して漬けます。 昔、小松屋で船遊びを楽しまれたお一人に、作家・戯作者(げさくしゃ)そして俳人でもある久保田万太郎(くぼたまんたろう)さんが、よくお見えでした。 その久保田万太郎さんが「これは、おいしいね。『船場新香(ふなばしんこ)』と呼ぶといいよ。」と命名して下さったのです。 特別な作り方をしているわけではありませんし、どちらのご家庭でも、昔からよく作られている普通の浅漬けですが、天ぷらに舌鼓し、炊きたての御飯とシジミのお味噌汁。そしてこの「船場新香」。 名付親の久保田万太郎さんについてご紹介いたしましょう。
明治22年、浅草田原町に生まれ、慶応義塾大学在学中に「三田文学」に小説、戯曲を発表し文壇に登場します。 母校慶應義塾大学で教鞭をとり、その後は東京中央放送局(日本放送協会)に勤め、後に文学座を結成し、 演劇界の指導的地位を占めることになります。 戯曲、脚色、演出、劇評など、まさに八面六臂の大活躍。現在のタウン誌とも言える「銀座百点」でも対談を重ねていました。 俳誌「春燈」も主宰し、句集も出版しています。
初日記いのちかなしとしるしけり あじさいやすだれのすそを濡らす雨 神田川祭りの中をながれけり しらぬまにつもりし雪のふかさかな 2005年7月1日
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